【コーセー】強みは国内でのブランド力?/海外展開で更なる成長を狙う!

企業分析

新垣結衣さんをイメージキャラクターに使用し、シャンプー等の化粧品以外の商品も取り扱うため認知度が非常に高いですよね。インバウンド消費が減る中で事業へのダメージが気になります。

そんな「コーセー」の本決算が4月30日に開示されました。

今回はコーセーの決算資料を読み解きながら企業研究していきます。


インバウンドの減少は利益に大打撃なのかな?増税の影響も気になる…

日本の化粧品って海外ですごく売れてるって聞くけど、実際海外にどれくらい依存してるんだろう?

企業プロフィール

沿革

1946年に創業者である小林孝三郎氏が開始した化粧品の製造販売が起源です。

ちなみに、現在の社長である小林 一俊氏は創業者の孫で4代目となります。

2014年には米国の化粧品会社Tarte.Inc.を子会社化したり、2016年にブラジルに現地法人を作るなど、海外展開に積極的なフェーズに入っています。

規模

化粧品業界の中でコーセーは堂々の2位に位置する業界大手企業です(花王を含める場合は3位)。

業界1位の資生堂と比較すると、時価総額や売上高において約3倍の差がついています(2020年5月現在)。

資生堂コーセー
時価総額2.7兆円8,000億円
売上高1兆円3,000億円

平均年収と役員報酬

平均年収平均年齢
2018年度854万円42.5歳

40前半の平均年収が400万円後半なので、かなり高めの水準と言えるでしょう。

取締役は11人で総額が5億8,100万円なので、単純に割ると1人当たり5,282万円です。

そのうち1億円を超えるのは現社長の1人で4億900万円です。

事業内容

コーセーの抱える3つの事業
  • 化粧品事業
  • コスメタリー事業
  • その他の事業

その他の事業には、アメニティ製品事業・不動産賃貸事業が含まれます。

売上・利益どちらにおいても化粧品事業が大部分を生み出していることがわかります。化粧品事業で取り扱っている商品には以下のようなものがあります。

  • コーセー
  • 雪肌精
  • エスプリーク
  • ルシェリ
  • ONE BY KOSÉ

どれも男性でも聞いたことがあるほど知名度の高い商品ばかりです。

増税とコロナのダブルパンチ

2019年度の連結決算は近年増加し続けた売上が微減、営業利益は△23.2%となっています。

これには他社と同様に新型コロナウイルスによる影響もありますが、企業ではなく個人を相手にするビジネス(to Cビジネス)であるが故に、あの影響が大きく出ています。

あの影響とはもちろん、2019年10月の消費増税です。期で言うと、2020年3月期の3Qに当たります。

連結売上高の3Qと4Q を比較すると、3Q においてより大きく落ち込んでいます。このように個人がメインの事業であるほど売上に消費増税の影響が大きく出るのです。

ただし、2020年度には新型コロナウイルスによる影響が強く出ることが容易に想像され、近年非常に堅調であった売上・利益ともに大幅減少の予想です。

ちなみに、2014年4月の8%への増税の際には、主力の化粧品事業で増減率は0%となったものの、売上高計では5%のプラス成長です。

2019年の10%への増税は8%の増税よりもインパクトが大きく、消費マインドの低下に繋がってしまったことがわかります。

まとめ
  • to C事業がメインなので消費増税でダメージ
  • コロナの影響で対面販売が激減

売上の約7割は国内で稼ぐ

化粧品業界と言えば、中国人観光客による爆買いに代表されるようにインバウンド消費の比率が非常に高いイメージがあるかと思います。

しかし、日本国内における売上高のうちインバウンドによる売上高比率は新型コロナウイルスによる影響前でも約1割なのです。

意外にもインバウンド比率は低く、現状は中国人観光客などによる爆買いへの依存率はかなり低いことがわかります。

続いて、地域別売上高を見てみます。

海外での売上高割合は至近3年間を見ても20~30%程度であることがわかります。業界トップの資生堂が5割程度を海外で稼ぐことを鑑みても低いと言えるでしょう。

つまり、現在は人口減少により縮小が予想される日本人による購買力がコーセーの売上基盤を支えているのです。

この状況はコーセーとしても危機感を覚えるところであり、今後のロードマップを見ると「世界」や「グローバル」と言った言葉が多数登場しています。

今後は海外での売上高割合を50%にまで引きあげることを目標としており、アジア地域(中国・韓国)では新販路として免税店EC事業に力を入れています。

これまでの化粧品業界に多く見られたインバウンド依存スタイルから、実店舗やEC事業で直接海外の顧客を開拓するスタイルへ変貌することがコーセーの狙いなのです。

2019年度においてもインバウンドや国内消費の減少に対して、アジア地域での売り上げは増加しており、今後も売上の構造改革に注目です。

まとめ
  • インバウンドへの依存率は1割程度の低水準
  • 海外での売上高割合は2~3割で決して高くない
  • 今後は免税店やECを通した海外での売上増を目指す

コメント

タイトルとURLをコピーしました